Vulkanを公開！
クロノス・グループはVulkan 1.0の仕様を2016年2月16日に発表し、会員企業各社からVulkan対応ドライバおよびSDK同時発表されました。Vulkanによる高速化と、自社のエンジンやアプリケーションとの整合性を確認するために必要なすべてのものが用意されています。
業界のパワーが集結
Vulkanは、PCやコンソールから、携帯電話や組込みプラットフォームに至るまで、あらゆるデバイスで使われる最先端のGPUに高効率かつクロスプラットフォーム型のアクセスを実現する、新世代のグラフィックス/コンピュートAPIです。
Vulkanドライバ
優れたAPIにはGPUを活用するためのドライバが不可欠です。Vulkan 1.0が加わった最新ドライバ各種は、以下の各社ウェブサイトからダウンロードできます。
デモ、サンプル、エンジン
Vulkan APIのテストに向けたデモやオープンソースのサンプルは、以下の各社ウェブサイトからダウンロードいただけます。追加予定のリソースもこちらで紹介されています。
デベロッパ向けVulkanソフトウェア開発キット（SDK）
LunarG SDKには、Vulkanを用いたアプリケーション開発を進めるために必要な、デベロッパ用各種ツールが含まれています。LunarG SDKはWindows版とLinux版が用意されています。また、LunarXchangeを経由し、問題提起と質疑応答が可能です。
Googleからは、Android版ゲームや各種アプリへのVulkan組込みに必要なものがすべて提供されています。API、サンプル各種、ドキュメント類をAndroidのデベロッパサイトからダウンロードし、Vulkanを使った開発にご利用ください。
Vulkanエコシステムの発展にご協力を！
クロノスはこれまでに、皆さまからのご意見ご要望を受け、開発成果の発表と共有、バグ修正をはじめ、今後に向けたVulkanの機能拡張等ができるよう、数多くの資料や素材をオープンソースとして提供してきました。Vulkanの発展にぜひともご参画いただき、皆さまのVulkan開発成果をご紹介ください。
- GithubのVulkan関連リソース
- ディスカッション
- トピックス:
プラットフォームベンダによる独自SDK開発支援
Vulkan向けのツールやSDKの開発をお考えなら、GitHubのVulkanトップページと必要な各種リソースに、こちらからアクセスできます。
GitHubのSDK作成用資料ページ：
Vulkanのグラフィックス系ハードウェアへの実装
クロノスはVulkan APIを実装し、商品化を狙うグラフィックス系ハードウェアやシステム系企業を支援します。Vulkanの仕様はどなたでも無償でダウンロードでき、無償で実装できます。Vulkanの名称やロゴを使用し、Khronos Intellectual Property Framework（クロノスのIP管理枠組み）による保護をご希望の場合は、Vulkanのアドプタ会員となることを推奨します。
「Vulkanは大きな可能性を秘めています。私たちはまだVulkanで実現することのほんの表面しか見ていません。『Talos Principle（タロスの原理）』をVulkanに移植したことは、コンセプト実証だと考えてください。Vulkanを一言で例えるなら、性能とポータビリティの終わりなき戦いが、ついに終結したということでしょう」
「私たちは、Vulkan APIの取り組みを業界がこれほど早期に実行できたことを、とてもうれしく思います。Vulkanがクロスプラットフォーム型であることやその高い性能、そして、エコシステムが健全なオープンソース型であるおかげで、ソフトウェアデベロッパが、OSに依存する同種のAPIよりもはるかに速いスピードでVulkanを採用することが想定されます」
「初期のVlukanデモによるリアル性からわかるように、Vulkanのような低レベル・ハードウェアAPIは、デベロッパが求めている、最も要求の厳しいコンテンツ開発に必要な『魔法の銃弾』であることは明らかでしょう」
「Vulkanのように、業界が必要とし、その業界自らがその開発に乗り出したようなアイデアを、自分たちでうまく集約できたとき、その業界の力は一層強くなります」