クロノス・グループ、「glTF 2.0」を発表

プラットフォームから独立した物理ベース・レンダリングに対応する、ランタイム3Dアセット・デリバリー・フォーマットを拡張

世界有数のハードウェアおよびソフトウェア企業からなるオープンコンソーシアムのKhronos™ Group(以下、クロノス)は、Web3D 2017カンファレンスにおいて、GitHub上で評価可能な暫定仕様に対する、業界デベロッパからのフェードバックを反映させた、即時利用可能なglTF 2.0仕様を発表しました。

今回発表されたglTF 2.0は、glTF 1.0の仕様を大幅にアップグレードしたものです。glTF 1.0は、ランタイム環境に依存しないリアルタイム3Dアセット配布の標準フォーマットであり、フルシーン描画を少ない通信量と短いロード時間で実行できます。glTF 1.0ユーザーのデベロッパー・コミュニティから多数寄せられた機能性に関する要望に応え、glTF 2.0 にはポータブルかつ一貫性のあるマテリアル描画が可能な物理ベース・レンダリング(PBR)を追加しました。glTF 1.0では、マテリアルはGL/SLシェーダーで定義していましたが、WebGLとの親和性は高いものの、glTFモデルのDirect3DやMetal対応アプリケーションへのインポートが問題でした。PBRを使うことで、視覚に訴えるglTF 2.0モデルを常時任意のレンダリング用APIにポーティングできます。PBRマテリアルは、任意のレンダリング用API向けシェーダー生成が可能な少数の簡潔なパラメータで定義されます。glTF 2.0は、実装も簡単でパワフルな高品質マテリアルの提供が可能なPBRモデルを定義できるだけでなく、各種のプラットフォームやデバイスクラスの機能性に合わせられるスケーラビリティを備えています。

クロノスの代表でgITFワーキング・グループのチェアを兼務するニール・トレベットは、次のように述べています。「業界におけるツールやプレーヤー、アプリケーションでの採用の増大により、glTFの勢いは今なお拡大しています。クロノスでは今年2月にデベロッパープレビュー版のglTF 2.0を公開し、それに対するフィードバックを募集しました。それ以降、最終仕様リリースの準備に大いに役立つ多数の意見がコミュニティから寄せられました。今後は、テクスチャやジオメトリの高性能圧縮の拡張機能等、glTFの機能拡張に対する業界からの継続的参加を期待しています。glTF 2.0が、あらゆるアプリケーション領域において業界のPBRマテリアルへのシフトに貢献すると確信しています」

PBR material model in glTF 2.0
PBR material model in glTF 2.0

BabylonJS、three.js、Cesium、Sketchfab、xeogl、instant3Dhub等の3Dエンジン開発者の多くは、性能、ポータビリティ、クオリティ面のメリットを活かすべく、glTF 2.0への移行を始めています。 glTF 2.0に対しては、Adobe、Google、Marmoset、Microsoft、NVIDIA、Oculus、UX3Dをはじめ、ペンシルバニア大学やローマ・ラ・サピエンツァ大学等、数多くの企業・団体が支持を表明しています。クロノスのglTFワーキング・グループ並びにデベロッパー・コミュニティが一丸となり、ツールやサンプルコードのエコシステムを構築しました。PBRマテリアル、スキン、モーフ・ターゲットを使ったシンプルなボックスから複雑なモデルに至るまで、エンジン開発者によるglTF 2.0の実装に役立つものばかりが揃っています。また、エクスポーター開発者によるglTF 2.0モデル生成の検証や、エンジン開発者が使うglTF 2.0モデルの検証を行なえる、バリデーションツールも用意されています。

Animated glTF 2.0 model with morph targets
Animated glTF 2.0 model with morph targets

glTF 2.0の新仕様は、https://github.com/KhronosGroup/glTFにて公開しています。

glTF 2.0について

PBRマテリアル対応等も含め、glTF 2.0は陳腐化を避ける安定したベースとなるアセット・フォーマットであり、多くのグラフィックスAPIに向けた実用的なランタイム実装を支援します。一貫性やAPIに対する中立性、性能面での向上のためのアップデートが含まれ、業界によるPBRマテリアルへの移行を可能にします。

gITFに対する業界サポート

Cesium社プリンシパル・グラフィックス・アーキテクト、Patrick Cozzi氏: 「glTF 2.0は、APIに中立のPBRマテリアルおよびモーフ・ターゲットに向けた標準化へと業界を動かし、それと同時にgITFが元来目標としてきた『効率的実装が簡単に行えるシンプルなフォーマット』という約束も守っています」

フラウンホーファー協会IGD部門、InstantUVプロジェクト統括のMax Limper氏: 「glTF 2.0が可能にした表出型、ポータブル、PBR型のマテリアルのおかげで、最適化されたアセットを当協会のInstantUVソフトウェアからあらゆるレンダリング環境にエクスポートできるようになりました。」

MicrosoftWindows Experiences Group、パートナー・ソフトウェア・エンジニアのForest Gouin氏: 「glTF 2.0は、3Dのデモクラタイズという次世代クリエイティビティの解放基盤に向けた、重要なマイルストーンです。glTF 2.0の持つオープン性、インターオペラビリティ、クロスプラットフォーム性は、Microsoftが掲げる『3D for Everyone』や『Windows Mixed Reality』の取り組みにおける重要基本要素のひとつであり、3DおよびMR(複合現実感)の作成、共有、使用に関するまったく新たな方法の実現に役立つと考えます。」

Unity TechnologiesVRAR戦略部門統括でありgITF仕様の共同編集者、Tony Parisi氏: 「glTFは2D画像におけるJPEGや動画用のMPEGと同じ様に、3Dグラフィックスのアセット配布に向けた汎用フォーマットです。glTF 2.0はグラフィックスAPIやOSにはまったく依存せず、アプリケーション間やデスクトップ間、ウェブ上やモバイル端末上、VRやARにおいて、3Dグラフィックスを共有するうえでの無限の可能性を切り開くものです。」

UX3D社共同創設者、Norbert Nopper氏: 「glTF 2.0は、標準化された3Dアセットが必要とされ、当社がお客様にそのためのソリューションを提供する際に、これしかないといえるフォーマットです。」

クロノスに関する詳細情報は、khronos.orgをご参照ください。

Khronos Groupについて

The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan, OpenGL®, OpenGL® ES, WebGL™, OpenCL™, SPIR™, SPIR-V™, SYCL™, WebCL™, OpenVX™, EGL™, COLLADA™, glTF™があります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Vulkan is a registered trademark of The Khronos Group. Khronos, OpenXR, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

クロノス・グループ OpenCL™ 2.2およびSPIR-V 1.2を同時発表

OpenCLの完全仕様およびコンフォーマンス・テストをオープン・ソースに置いたOpenCL™ 2.2最終版公開に向け、市場のフィードバックを反映

世界有数のハードウェアおよびソフトウェア企業からなるオープンコンソーシアムのKhronos™ Group(以下、クロノス)は、仕様レビュー期間中にデベロッパーからの意見を取り入れた、即時利用可能な「OpenCL™ 2.2」を発表しました。クロノスとしては初めて、完成版としての仕様公開のみならずOpenCL™ 2.2の仕様及びコンフォーマンス・テストの完全版ソース・コードを、コミュニティの関与を深めるためにGitHubにて公開しました。OpenCL™ 1.2/2.0/2.1のコンフォーマンス・テストもGitHub上で公開され、クロノスは今後も同様のオープン・ソース公開を進めます。 

OpenCL™ 2.2には、デベロッパーからの要望が最も高かった、並列プログラミングの生産性を大幅に高めるための、OpenCL C++言語による新規カーネルが組み込まれています。また、クロノスはOpenCL™ 2.2公開と同時に、OpenCL C++カーネル言語をクロノスが定義した中間言語に完全対応させる、SPIR-V 1.2も公開しました。OpenCL™ 2.2の完成により、SYCL 2.2に対する補完も強化され、OpenCL™ 2.2をシングルソースのC++プログラミング活用に用いることができます。

クロノスの代表で、OpenCLワーキング・グループのチェアを兼任するNeil Trevettは、次のように述べています。「OpenCL 2.2の完成により、クロノスはC++をOpenCL規格の第1級言語とする約束を果たしました。これにより、OpenCLのワーキング・グループは引き続きSYCLに取り組み、シングルソースのC++並列プログラミングの力をISO C++規格に収束させ、組込み系コンピュータ・ビジョン及び推論機能等、さらなるOpenCLの新規市場や市場機会の開拓に取り組むことができます。また、クロノスのVulkan APIへの収束や活用にも取り組んでおり、高度なグラフィックスと演算処理を単独のAPIに統合する動きも進んでいます。」

クロノスは、トロント大学Fields Institute(カナダ、トロント)の後援で開催されたIWOCL 2017 Conferenceにおいて、これらの新機能を発表しました。このカンファレンスでは、チュートリアル4編、19種のテクニカル・セッション、クロノスによるパネル・ディスカッション、ポスター展示、デモ展示、夕食会、交流イベント等が参加者に提供されました。IWOCLには、クロノスおよびクロノス会員の各企業が主要協賛社となっています。OpenCL™ 2.2およびSPIR-V 1.2の新規仕様は、www.khronos.orgにて公開しています。

OpenCL™ 2.2について

OpenCL™ 2.2では、OpenCL C++カーネル言語をC++14標準規格の静的サブセットとして定義しています。OpenCL C++には、クラス、テンプレート、ラムダ式表現、関数多重定義等、数々のコンストラクタが含まれており、ジェネリックプログラミングおよびメタプログラミングを使った並列プログラミングの生産性を高めています。

OpenCL™ライブラリー関数もC++言語の利点を活用することができるようになり、アトミック、イテレータ、画像、サンプラー、パイプ、デバイス・キューの組込み型とアドレス空間等の機能を使えるほか、安全性の向上と未定義動作の削減も同時に実現しています。

パイプ・ストレージはOpenCL™ 2.2で採用されたデバイスサイドの型で、コンパイル時に接続のサイズと型を既知とすることでカーネル間の効率的なデバイス・スコープ通信が可能となり、FPGAの実装に有用です。 

また、OpenCL™ 2.2には生成コードの最適化を向上させる機能も含まれています。 特化定数の値を、SPIR-Vコンパイル時にアプリケーション側から指定、 新規のクエリーによってプログラム・スコープ・グローバル・オブジェクトの非自明なコンストラクタおよびデストラクタを検知、ユーザー・コールバックのプログラム・リリース時での設定等が可能です。

SPIR-V 1.2について

SPIR-V(Standard Portable Intermediate Representation)は、並列演算とグラフィックスのネイティブ表現用クロスAPI中間言語として、はじめてのオープン規格です。SPIR-V 1.2では、OpenCL C++カーネル言語の対応に加え、ワークグループ・サイズ等の、OpenCL™ 2.2の主要チューニング・パラメータの実行カスタマイズへの対応も加わりました。

SYCL 2.2について

SYCLの採用により、OpenCL™対応端末におけるC++言語ソフトウェアの高速化を容易に開発できます。SYCLは、アクセラレータの効率的使用のための複雑な深層学習グラフを可能にする、シングルソース型のプログラミング様式に合致していることから、人工知能のフレームワーク各種に使われています。SYCL 2.2では、SYCLの仕様にOpenCL™ 2.2の機能が加わっています。

クロノスが主催するオープン・ソース型SYCL向けC++ 17並列STL(C++ 17 Parallel STL for SYCL)により、次のC++標準規格を共有仮想メモリ、ジェネリックポインタ、デバイスサイドキュー等のOpenCL™ 2.2機能に対応させることができます。

OpenCL C++およびSYCLが利用可能となることで、デベロッパーは2種類のC++から選択できるようになります。デバイス・サイド・カーネルのソース・コードとホストコードを分離したい場合には、C++カーネル言語が最適な選択です。これが現在OpenCL Cで用いられ、グラフィックス・ソフトウェアのシェーダーに幅広く採用されている手法です。SYCL、OpenMP、 C++ 17 Parallel STLで採用されているもうひとつの手法が、一般的に「シングルソース」C++と呼ばれている手法です。SYCLとC++カーネル言語双方の仕様を定めることで、クロノスはデベロッパーに対して最大限の選択肢を提供すると同時に、プログラムコードがこれらふたつの補完的手法で簡単に共有できるよう、2種類の仕様を整理しました。

OpenCL™ 2.2に対する業界サポート

Imagination Technologies社でシニア・ディレクターを務めるGraham Connor氏: 「Imagination Technologiesは、ヘテロジニアス処理およびGPU演算に関する標準規格化の推進に力を入れています。業界が継続的にGPU演算プログラミングモデルの改良に取り組むことが重要であり、クロノスはこうした取り組みに関し、引き続きOpenCL 2.2およびSPIR-V 1.2の普及に努めることで中心的な役割を担っています。当社の顧客からは、常にGPUの演算能力強化が要望されており、新たに発表したPowerVRシリーズ8XTコアは、当社GPUの使用実例拡大のためにOpenCL 2.2に対応しています。」

StreamHPC社創設者でマネージング・ディレクターを務めるVincent Hindriksen氏: 「OpenCL規格にOpenCL C++言語が組み込まれたことを、大変喜ばしく思います。これは優れた成果であり、OpenCLが演算処理に継続的に使えることを世に示しました。OpenCL 2.2のコンフォーマンス・テストの開発作業と、OpenCL C++仕様の完成に対する貢献を果たした当社は現在、OpenCL 2.2を使った最初のプロジェクトや新規のカーネル言語への取り組みを開始しています。社員たちは、OpenCL Cに代わってOpenCL C++を使うことで、ソフトウェア品質の向上やメンテナンス作業の軽減、市場投入期間の短縮が可能になると確信しています。また、SPIR-Vによってコンパイラのエコシステムに明らかな好影響がもたらされ、複数の新規OpenCLカーネル言語が誕生することを期待しています。」

ウィンザー大学コンピュータサイエンス学部のRobert Kent氏: 「ウィンザー大学は、自動車技術の研究面とヘテロジニアス・コンピューティング面におけるOpenCLの活用に積極的に関与してきました。また、プログラミング目的の達成に向けたソフトウェアのビルドやテストの枠組みの開発も手掛けています。今後もアカデミック会員としてクロノスに参画することを決めており、IWOCL 2017では組織を挙げて支援できたことを誇りに感じています。」

YetiWare社創設者のAJ Guillon氏: 「機械学習にとって極めて重要な技術の両輪であるOpenCL C++およびSPIR-Vが、AIの世界的注目都市であるここトロントにて発表されたことは、理想的なことです。カナダ人の新興テクノロジー系起業家として、素晴らしい業界リーダーたちとも連携し、クロノスにおいてこれらのテクノロジー開発に対して自身が担った役割のみならず、IWOCLイベントをカナダで開催できたことを誇りに感じています。OpenCLを知らないと、テクノロジーの急成長に乗り遅れるリスクを冒すことになります。」

クロノスに関して詳しくは、www.khronos.orgをご覧ください。

Khronos Group(クロノス・グループ)について

The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan®、OpenGL®、OpenGL® ES、OpenGL® SC、WebGL™、SPIR-V™、OpenCL™、SYCL™、OpenVX™、NNEF™、COLLADA™、OpenXR™、glTF™などがあります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Vulkan is a registered trademark of The Khronos Group. Khronos, OpenXR, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

クロノス・グループ、クロス・プラットフォームにおける高電力効率コンピュータ・ビジョン処理の高速化向けを可能とする「OpenVX 1.2」を発表

ニューラル・ネットワークの高速化、特徴検出、イメージ・クラシフィケーション、条件付きグラフ理論処理等の新機能追加と共に、セーフティ・クリティカ・システム上でのコンピュータ・ビジョン高速化に向けたOpenVX SCを初公開 

2017年5月1日(米国時間)、世界有数のハードウェアおよびソフトウェア企業からなるオープン・コンソーシアムのKhronos™ Group(以下、クロノス)は、クロス・プラットフォームのコンピュータ・ビジョン・アプリケーションおよびライブラリの高速化に向けた、即時利用可能な「OpenV™ 1.2」を発表しました。OpenVXは、リアルタイムのモバイルおよび組込みプラットフォームを対象とした、高抽象度のグラフ理論型APIです。このオープンソースのクロス・プラットフォーム対応ロイヤルティ・フリー標準規格により、顔・体・ジェスチャのトラッキングや高度な映像監視、自動運転支援システム、目視検査、ロボティクス等のコンピュータ・ビジョン・アプリケーションにおいて、高度な性能移植性と消費電力の最適化が実現します。OpenVX 1.2は、条件付き実行や特徴検出、クラシフィケーション等、演算機能が大幅に拡張されています。

また、OpenVX 1.2本体と同時公開された3つのエクステンション仕様により、検証・最適化済みグラフのインポート・エクスポート、16ビット画像処理、ニューラル・ネットワークとのインターフェース高速化が可能です。インポート・エクスポート拡張仕様では、オフラインでのグラフの「コンパイル」やその保存と「エクスポート」、実行時の効率的な「インポート」と最終的な実行をユーザー側で行うことができます。16ビット拡張仕様では、ほとんどの画像処理操作で符号化16ビット画像データに対応しています。ニューラル・ネットワーク拡張仕様では、コンボリューション、デコンボリューション、アクティベーション、正規化、プーリング、ソフトマックス等、ニューラル・ネットワークの各共有オペレーションレイヤに対応するOpenVXグラフノードを採用し、物体検出・認識等のニューラル・ネットワーク型アルゴリズムの計算式を低消費電力で高速化できます。

OpenVXは、ビジョン処理の実行とメモリモデルを、各オペレーションのグラフとして抽象化します。これによる抽象度は、OpenCL等の汎用的演算処理規格よりもはるかに高くなります。これにより、実装の大幅な先進化とさまざまなアーキテクチャでの効率的な演算実行に加え、コンピュータ・ビジョンのアプリケーション開発における性能移植性とAPIサーフェスの一貫性を両立することができます。OpenVXの高い柔軟性により、バッテリー依存性が非常に強いコンピュータ・ビジョン型のウェアラブル端末用ディスプレイなど、さまざまな電力・性能レベルに合わせて最適化された、多様なシステム上でのアプリケーション実行が可能になります。OpenVX 1.2で大幅に拡張されるOpenVXコンピュータ・ビジョン演算子およびグラフの機能には、以下が含まれます。

  • 物体検出・認識のための特徴検出
  • 特徴セットに基づく物体検出・認識用クラシフィケーション演算
  • 画像処理演算機能の強化
  • OpenVXグラフの複雑な演算の数式化に際し、その管理と柔軟性を大幅に拡張する条件付きノード実行

先進運転支援システム(ADAS)や自動運転車、医療やプロセス制御用アプリケーションをはじめ、新たに創出されるセーフティ・クリティカル市場の多くにおいて、ビジョン処理は必須要素になると予想されます。クロノスは、セーフティ・クリティカルなシステムを対象とし、上記の高信頼性市場における厳しい要件に対応できる高効率システムの認定を支援するため、OpenVX 1.1仕様の改訂版となるOpenVX SC 1.1を発表しました。OpenVX SCは、実行時専用の「デプロイメント機能セット」の定義用にインポート・エクスポート拡張を活用しています。開発者の方はグラフ構築機能および開発ツールのフルセットを使用して、アプリケーションの実装、検証、コンパイル、検証済みグラフのバイナリ形式エクスポートが可能です。エクスポートされたバイナリ形式の読み取りとコンパイル済みグラフを実行することで、この制限付き「デプロイメント」実装が対象ハードウェア上で実行されます。

サンタ・クララで開催中のEmbedded Vision Summitにおいて、米国時間5月1日(月)の午後2:30より3:00まで、クロノスOpenVXワーキンググループ議長のFrank Brillが「The OpenVX Computer Vision Library Standard for Portable, Efficient Code」と題した講演を行います。Embedded Vision Summitでの講演内容の詳細は、https://www.embedded-vision.com/summit/openvx-computer-vision-library-standard-portable-efficient-codeでご覧いただけます。

また、同じく5月3日(水)の午前9:00から午後5:00まで、クロノスは「OpenVX Workshop for Neural Network Acceleration」を開催します。内容には、特徴追跡用コンピュータビジョンアルゴリズムおよびグラフAPIへのニューラルネットワークマッピングに関する新カリキュラムが含まれています。出席者には懇切丁寧な双方向セッションをご用意しています。登録は自由で、https://www.embedded-vision.com/summit/khronos-openvx-workshopにて受け付けています。

OpenVX仕様の詳細および関連する「アダプター会員プログラム」については、www.khronos.org/openvxにてご確認いただけます。

OpenVX 1.2に対する業界サポート

AMD社Radeonテクノロジー・グループ、Radeonオープン・コンピュート部門シニア・ディレクターのGreg Stoner氏

「コンピュータ・ビジョン・アプリケーションは、さまざまな科学・消費者分野においてその重要性が日増しに高まっています。AMDは、演算処理高速化を実現するOpenVX仕様へのクロノスの取り組みや、これらオープンソースのロイヤルティ・フリー標準規格の提供に対する継続的支援に対し、惜しみない称賛を送りします。これらの標準規格をAMDが提供する無償のオープンソース型深層学習ライブラリ「MIOpen」と共用することにより、マシンインテリジェンスの実装を高速化するリッチな基盤が構築されます。」

Cadence社Tensilicaマーケティング部門シニア・グループ・ディレクターのSteve Roddy氏

「Cadenceは、OpenVX規格策定に積極的に参加している賛助会員の1社です。ニューラル・ネットワークの物体認識機能および、中核をなす画像処理機能双方の方向付けとなるOpenVX拡張仕様が実現できたことを大変うれしく思います。これらの新機能を通じ、OpenVXは組込みシステムにおけるすべてのコンピュータ・ビジョン系演算に向けた、力強いプラットフォームを提供します。『Cadence® Tensilica® Vision PシリーズDSP』は、OpenVX 1.1の実装製品として最初に適合認定を受けた製品です。引き続き、新規OpenVX 1.2規格の実装化を計画しています。」

Imagination Technologies社PowerVR製品・技術マーケティング担当シニア・ディレクターのChris Longstaff氏

「OpenVXは、実世界におけるビジョン・アプリケーションの搭載に必要なフレームワークになりつつあります。当社は、PowerVR及びビジョン技術全般で、CNNエクステンションを含むOpenVXをサポートしています。私たちはデベロッパが、革新的なビジョン・アプリケーションのインプリメンテーションを、迅速かつ容易に可能とする、テンサー・サポート、ニューラル・ネットワーク・エクステンション、並びにグラフィックス最適化を含むビジョン・プロセッシング向けに拡張された機能を有する、OpenVX 1.2の発表を歓迎していると思います。」

Texas Instruments社ADASプロセッサ担当プロダクトライン・マネージャのAlan Rankin氏

「Texas Instrumentsは、OpenVXに対するサポートと、車載市場向けに先端運転支援システム(ADAS)や自動運転のアプリケーションを開発中のお客様に対するメリットを、改めて強調いたします。TI Driver Assist(TDAx)SoC等、マルチコア型ヘテロジニアスアーキテクチャ上で組込みADASアプリケーションを開発中のお客様が、簡単に使えるプラットフォームを提供するという継続的取り組みの一環として、ほどなく当社のVision SDKのOpenVX適合試験が実施されます。」

VeriSilicon社取締役副社長兼最高戦略責任者のWeijin Dai氏

「VeriSiliconは、当社のVision Image Processor(VIP)IPや当社提携先が提供するソリューションにおいて、独自のハードウェア機能を拡張できる15以上の新規標準カーネルが搭載された、標準規格としてのOpenVXを歓迎します。OpenVX 1.2は、当社VIP製品ラインが持つ最適化されたハードウェア、完全プログラマブルなコンピュータ・ビジョン機能、最適化されたニューラル・ネットワーク機能など、これらの堅牢な組み合わせを標準化するための重要なマイルストーンです。VIPは2015年にライセンス供与を開始し、現在ではADASやセキュリティクライアント、産業用コンピュータ・ビジョン向けの各種市販半導体組込みアプリケーションに搭載されています。クロノスのプロモーター会員である当社は、OpenVXが組込み系コンピュータ・ビジョンという画期的テクノロジーの最重要実現要因であると確信しています。VeriSiliconがOpenVX 1.2仕様のエディターに選出されたことは光栄であり、この仕様が世界的に採用されることに大きな期待を寄せています。当社はパートナー各社との共催により 、5月3日、Embedded Vision Summitサンタ・クララ・コンベンションセンターにて最先端の実用的アプリケーションにテーマを絞った一連のワークショップを主催します。ここでは特に、OpenVX 1.2の能力と有望性に焦点を当てます。」

Khronos Group(クロノス・グループ)について

The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan®、OpenGL®、OpenGL® ES、OpenGL® SC、WebGL™、SPIR-V™、OpenCL™、SYCL™、OpenVX™、NNEF™、COLLADA™、OpenXR™、glTF™などがあります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Vulkan is a registered trademark of The Khronos Group. Khronos, OpenXR, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

Khronos Group、GDCにて主要APIの最新情報と新ワーキング・グループ発足を発表

プレスリリース

Vulkan®並びにWebGL™ 2.0の発表、新OpenXR™ワーキング・グループの活動開始、デベロッパ向け各種イベントを開催

業界を代表するハードウェア/ソフトウェア企業から構成される、オープン・コンソーシアムのクロノス・グループは(以下、クロノス)は、ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC)において、主要APIの最新情報ならびに、新ワーキング・グループの発足を発表しました。クロノスはGDC会期中、さまざまなイベントの主催及び参加を通じて、あらゆるデベロッパの皆さまに最新ハードウェア機能を活用できる、クロス・プラットフォーム型APIの仕様策定とその普及活動に注力する予定です。

業界で幅広く使用されるオープンな規格の連携を目的とした、コミュニティ育成を支援し続けるクロノスは、今週開催されるGDCにて以下の最新API動向を発表します。

  • 採用が進むVulkan®向け新機能を発表: 多くの支持を集め、公開から1周年を迎えたVulkan® APIは、高精細ゲームで大きな実績を築き、その影響力は増すばかりです。Vulkan®は、業界有数のゲーム・エンジンであるUnityやUnreal等で採用され、数多くのゲーム・スタジオがVulkan®仕様のゲーム・タイトルの開発を進めており、DoomやQuake、The Talos Principle、Dota 2をはじめ、多くのVulkan®対応ゲームが出荷されています。Vulkan®仕様のドライバ各種も、主要GPUメーカー各社から公開されています。クロノスは本日、仮想現実(VR)およびマルチGPU機能にクロス・プラットフォームでアクセスできるVulkan®の拡張仕様を発表しました。アップデートおよび拡張仕様の詳細は、https://www.khronos.org/blog/vulkan-releases-new-featuresをご覧ください。
  • OpenXR™の発表: 2016年12月に設立が発表されたクロノスのバーチャル・リアリティ・イニシアチブ(Khronos Virtual Reality Initiative)により、 仮想現実(VR)や拡張現実(AR)のポータブル・アプリ/端末向けのオープン仕様の策定が進められています。クロノスは本日、その標準規格の正式名称を「OpenXR™」としたことを発表しました。このイニシアチブ・グループは、VR市場でのAPI分断化回避に向けて活躍する大手企業各社から構成されていますOpenXR™に関心をお持ちの企業はぜひクロノスに参画いただき、VR業界の方向性を定める一翼を担っていただきたいと思います。詳細は、https://www.khronos.org/blog/the-openxr-working-group-is-hereをご覧ください。
  • 新3Dポータビリティ調査グループ(3D Portability Exploratory Group)参画への呼びかけ: クロノスは本日、この新グループへの参加募集を発表しました。このグループは、デベロッパの方々がVulkan®、DX12、Metalベースの各システム上で効率的実行が可能なレンダリング・コードが書ける、ネイティブAPIの仕様ご策定を目的としています。このAPIもまた、JavaScriptやWebAssembly言語との併用をポータブル向けAPI上で可能にする、次世代WebGL™の堅固な基盤となるはずです。関心をお持ちの企業はぜひクロノスに参画いただき、この取り組みに意見や投票という形でご参加ください。詳細はkhronos.org/3dportabilityでご紹介しています。
  • WebGL™ 2.0仕様の発表: WebGL™ 2.0はすでにGoogleおよびMozillaでサポートされていますが、このほどその仕様の最終版が完了し、3DのWebアプリケーションやエンジンの開発にお使いいただけるようになりました。WebGL™ 2.0は、OpenGL ES 3.0を前面に打ち出し、あらゆるデベロッパの方々がWeb開発においてデスクトップ向けOpenGL機能を活用できるようにします。さらに、クロノスではWeb上で明示的に3Dをコントロールできる新世代APIの提供を目指し、次世代WebGL™への取り組みを開始しています。WebGL™ 2.0に関する詳細は、https://www.khronos.org/blog/webgl-2.0-arrivesをご覧ください。
  • glTF™ 2.0のフィードバック最終募集: クロノスは、glTF™ 1.0を大幅に改善したglTF™ 2.0のデベロッパ・プレビュー用バージョンを公開しました。glTF™ 2.0での強化点の一例として、ポータブルで高品質な素材の物理ベースレンダリング(PBR)が導入されます。これにより、配下にある3D用APIとglTFが独立で構成できます。クロノスでは、ここ数週間で予定しているglTF™ 2.0の最終仕様策定に取り入れるべく、業界からのご意見やフィードバックをGitHub経由で募集しています。また、クロノスは本日、glTF™ 2.0からのエクスポート機能を、オープンソースの3Dオーサリングツール「Blender」に持たせるための外部資金プロジェクトについて、見積依頼を提出しました。フィードバック情報の共有方法などについては、https://www.khronos.org/blog/call-for-feedback-on-gltf-2.0でご紹介しています。

APIの最新情報以外に、GDC会期中に開催されるデベロッパ・カンファレンスや展示ブースにおいて、会員との意見交換会等、講演や交流イベントも主催します。以下に、GDCでのクロノスの講演およびイベント概要をご紹介します。各イベントの詳細スケジュールは、https://www.khronos.org/news/events/gdc-2017をご覧ください。

  • クロノスGDC展示ブース(ブース番号は、South Hall(南館)の2419): クロノス会員企業によるAPIに関するプレゼンテーション(各1時間セッション)を行ないます。会員や専門家との意見交換が可能であり、ぜひブースにお立ち寄りください。
  • VRDC 2017でのOpenXR™の解説と意見交換: 2月27日(月曜日)と28日(火曜日)の午前10時から午後6時まで、North Hall(北館)会場番号135のクロノス展示テーブルTT06にお越しください。新発表のOpenXR™に取り組む専門家との意見交換や、このほど発表された取り組みに対するデベロッパの方々からのフィードバックご紹介の機会を設けています。
  • 3Dグラフィックス・デベロッパ・デイ(3D Graphics Developer Day)にて、Vulkan®、OpenXR™、WebGL™、その他さまざまなテーマで講演: 2月28日(火曜日)の午前10時から午後6時まで、West Hall(西館)会場番号3022にて、デベロッパ向けの各枠1時間の講演を行います。
  • クロノス・ミートアップ(Khronos Meetup)開催: 3月2日(木曜日)の午後6時30分から午後9時30分まで、サンフランシスコの「Galvanize San Francisco」にて、クロノス会員やデベロッパの方々を交えたWebGL、WebVR、glTF、モバイル3Dの意見交換会と交流会を実施しますので、ぜひご参加ください。
  • GDC公式プログラムにおけるクロノス標準仕様関連の講演: クロノス会員やデベロッパが「Vulkan Lessons Learned to the Future of VR(VRの未来に向けたVulkan活用体験」と題し、さまざまなテーマで講演します。

Khronos Group(クロノス・グループ)について
The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan®、OpenGL®、OpenGL® ES、OpenGL® SC、WebGL™、SPIR-V™、OpenCL™、SYCL™、OpenVX™、NNEF™、COLLADA™、OpenXR™、glTF™などがあります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Vulkan is a registered trademark of The Khronos Group. Khronos, OpenXR, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

クロノス・グループ、Game Developers Conferenceに参加

ブース出展による主要API最新情報紹介、1日開催デベロッパ・セミナー主催及びVRDCでの発表

業界を代表する、ハードウェア/ソフトウェア企業から構成されるオープン・コンソーシアムのクロノス・グループ(以下: クロノス)は、ゲーム・タイトル開発に特化した業界最大規模のカンファレンス「Game Developers Conference」(会期: 2017年2月27日~3月3日、会場: サンフランシスコ・モスコーニ・センター、以下: GDC)に参加します(小間番号: 南ホール2419)。クロノス・ブースでは、各API仕様の最新情報をご紹介するほか、会員企業各社によるクロノスAPIを実装した各社製品・技術のプレゼンテーションを行なう予定です。

クロノスは、GDC会期中に開催されるバーチャル・リアリティ(VR: 仮想現実)関連の最新技術を紹介するVRDC(Virtual Reality Developers Conference)に参加し、クロノスが今年1月にVRの業界標準仕様策定を目指して発足したVRイニシアティブに関する紹介を行うほか、クロノスAPIに関するプライベート・セッション(DevDay)を開催します。また、GDCではクロノスAPIに関する各種セッションが開催されます(詳細)。クロノスが参加・主催するイベント情報詳細は、クロノスWebサイトをご参照ください(https://www.khronos.org/news/events/gdc-2017)。

クロノス参加・主催イベント概要

イベント名 日時 会場

Vulkan Advisory Panel Meeting

2月26日(日): 11am - 5pm

Galvanize, 44

VRDC Table

2月27日(月)、28日(火): 10am - 6pm

モスコーニ・センター北ホール #TT06

DevDay

2月28日(火): 10am - 5pm

モスコーニ・センター西ホール #3022

GDC Expo

3月1日(水)~3日(金): 10am - 6pm (3/3は3pmまで)

モスコーニ・センター南ホール #2419

WebGL Meetup

3月2日(木): 6:30pm - 9:30pm

Galvanize, 44

ブース情報: 2419(南ホール)

  1. クロノスの活動全般ご紹介、団体概要紹介ブローシャ、メンバーシップ紹介ブローシャ、主要APIリファレンス・カードの配布。
  2. 会員企業によるクロノスAPI実装製品・技術紹介プレゼンテーション(開催スケジュール
  3. 参加会員企業
    3月1日(水): NOKIA、シリコンスタジオ、DIA、BRENWILL、ARM、zSpace、AMD
    3月2日(木):NOKIA、zSpace、DIA、BRENWILL、ARM、SAMSUNG、tobii
    3月3日(金):tobii、BRENWELL、SAMSUNG

Khronos Groupについて
The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan®, OpenGL®, OpenGL® ES, OpenGL® SC, WebGL™, SPIR-V™, OpenCL™, SYCL™, OpenVX™, NNEF™, COLLADA™, glTF™.があります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org、日本語https://jp.khronos.org/)。

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Vulkan is a registered trademark and Khronos, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

Khronos™ Group、OpenGLおよびOpenGL ESのコンフォーマンス・テストのオープンソース化を発表

デベロッパ・コミュニティは、テストプログラムの開発・改良へのコード投稿や、オープンソースの3D API実装での使用自由化で品質向上が可能

業界を代表するハードウェア/ソフトウェア企業から構成される、オープン・コンソーシアムのクロノス・グループは(以下、クロノス)は、OpenGL®およびOpenGL® ESの3Dグラフィックス向け標準規格APIをオープンソース化したと発表しました。これに伴い、OpenGL®およびOpenGL® ESのテストソースと、Vulkan®リリース時にオープンソース化したVulkan®テストスイートを保管する新たなGitHubソースレポジトリを作成しました。レポジトリの統一により、クロノス3D関連API各種のテストプログラム開発の効率化と短期化が、加速すると期待されます。今回の対象であるこれらの3D APIテストソースは、Apache 2.0ライセンスのもとで本レポジトリ(https://github.com/KhronosGroup/VK-GL-CTS)から入手可能です。

今回の発表について、Imagination Technologiesのリーディング・ソフトウェアデザイン・エンジニアであり、OpenGL® ESワーキング・グループのチェアを務めるTobias Hectorは、次のようにコメントしています。「OpenGL® ESワーキング・グループは、Vulkan®に続いて今回の3D APIコンフォーマンス・テストの公開を歓迎します。公開によって透明性がさらに確保され、デベロッパ・コミュニティの直接参加が奨励されることで、テストの品質向上につながります。」

クロノスでは引き続き、各3D APIのコンフォーマンス。テスト改善に積極的に投資し、同時にGitHubの活用により コミュニティからの意見の吸収や活動への参画を推進したいと考えています。OpenGL®をはじめOpenGL® ES、Vulkan®を実装し、これらのAPI名や商標の使用ならびにクロノスのIPフレームワークの有効活用を希望する企業は、クロノス「アドプター」会員となることをお勧めします。「アドプター」会員は、各種の公式テストスイート・パッケージの利用のほか、アドプター会員向けのWebサイト経由でコンフォーマンス・テスト結果を提出することで、ワーキング・グループによる審査と共に、その結果として実装品に対する正式な適合認証を取得できます。今回のオープンソース化決定に沿い、OpenGL® ESワーキング・グループは新規コンフォーマンス・パッケージをオープンソース・レポジトリでリリースしました。今後アダプター会員各社は、この新バージョンの3.2.2で提出をお願いすることになります。

NVIDIAのプリンシパル・エンジニアであり、OpenGL®ワーキング・グループのチェアを務めるPiers Daniellは、次のようにコメントしています。「これからはデベロッパの方々が直接、コンフォーマンス・テストのバグ修正を行うことがでます。また、テストプログラムの投稿も可能なため、すべてのベンダーがOpenGL®の仕様を可能な限り正確に実装できるようになります。OpenGL® ESおよびVulkan®とレポジトリ共有がされたことで、これら3種類のAPIすべてが公開コードとしてのメリットを享受できるようになったことは、OpenGL®にとっても喜ばしいことです。」

業界のコメント

大渕栄作氏(株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル 常務取締役開発統括部長)
「DMPは、長年クロノスのコントリビュータであり、OpenGL ESのアドプターとしてGPU製品の開発・販売をしてきました。当社は、今回の発表を歓迎すると共に、クロノスAPIの今後の普及と市場拡大を支援してまいります。」

Pyry Haulos氏(Google社シニア・ソフトウェア・エンジニア兼クロノスVulkan®コンフォーマンス・テスト・リード)
 「クロノスの、コンフォーマンス・テストのオープン開発に対するサポートが広がることで、当社のAndroidエコシステムにとっても、業界全体での3Dレンダリングの自動テスト共通化を可能にする助けとなります。」

Brian Paul氏(Mesa 3Dオープンソース・ライブラリの開発者で、OpenGL®実装を主導)
「Mesa 3Dのプロジェクトメンバーたちは、今回の展開に胸を躍らせています。テストスイートが公開され、新規テストの投稿ができるようになったことは、すべてのOpenGL®ならびにVulkan®実装製品に恩恵をもたらします。オープンソース製品と特許保護されたドライバ製品の双方において、品質と統一性がこれまでよりもはるかに改善されることになると考えます。」

Robert Simpson氏(Qualcomm Technologies社テクニカル・スタンダード担当ディレクタ)
「プラットフォーム間におけるアプリケーションや、ツールのインターオペラビリティとポータビリティの点で、コンフォーマンス・テストの完全性と正確性は極めて重要です。OpenGL®ならびにVulkan®のコンフォーマンス・テスト開発をオープン化することで、標準規格開発プロセスにコミュニティからの参画がより活発となり、最新テクノロジーの製品化が、これまでよりも短期間かつ高品質で実現できるようになると確信しています。」

Weijin Dai氏(VeriSilicon社最高戦略責任者)
「クロノスの標準規格API各種の普及により、VivanteのGPUを搭載し、世界で使用される10億台以上の自動車、航空、IoT、消費者製品を開発した数千ものシステム・インテグレータに対し、当社のGPUソリューションを拡張展開することができました。APIのコンフォーマンス・テストを公開化することで、当社の多様なユーザー層に対しても開発への大きな力添えとなり、また、コミュニティからの投稿を通じ、クロノスAPI各種のさらなる強化や高付加価値化にもつながることだと考えます。」

Khronos Group(クロノス・グループ)について

The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan®、OpenGL®、OpenGL® ES、OpenGL® SC、WebGL™、SPIR-V™、OpenCL™、SYCL™、OpenVX™、NNEF™、COLLADA™、glTF™などがあります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Vulkan is a registered trademark and Khronos, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

クロノス・グループ、VR標準仕様策定イニシアティブの設立を発表

バーチャル・リアリティ向け共通API策定を業界に呼びかけ

業界を代表するハードウェア/ソフトウェア企業から構成される、オープン・コンソーシアムのクロノス・グループは、最新のバーチャル・リアリティ(VR)端末向けの、クロスベンダー対応かつロイヤルティフリーのオープンな仕様策定を目的とした、新たなイニシアティブ設立を発表し、同グループへの参加を呼びかけました。

VR市場の急成長によってプラットフォームの分断化が発生しており、VR用アプリケーションやエンジンは複数のVR実行環境へのポーティングとカスタマイズを余儀なくされ、またVR用センサーとディスプレイにも複数のドライバー・インターフェースを使った組み込みが必要となっています。この分断化によって、説得力のあるVR体験の普及が遅れているほか、複数のVR端末に対応しようとするデベロッパー側には新たなコスト負担が生じ、革新的なユーザー・インターフェースの採用が阻まれています。

Jon Peddie Research(JPR)社長のジョン・ペディ氏は、次のようにコメントいます。「クロノスは15年以上にわたり、先端的なグラフィックスAPIやシステムAPIの最前線で活躍してきました。クロノスは、その活動実績と業界全体に対する責任を踏まえて、新興VR市場に向けた新しいAPIや標準仕様の策定に乗り出しました。私は、クロノスの会員としてこの取り組みに参画する業界トップ企業各社を応援し、業界全体もこの思いに共感してくださると思います。」

新しい標準仕様の主な要素は、ヘッドセットやコントローラー等のオブジェクト・トラッキング用APIや、VR実行環境へのデバイス統合を簡素化するAPI等が含まれます。これにより、アプリケーションをクロノス規格に準拠する任意のVRシステムにポーティング可能となり、エンドユーザー体験の大幅な向上とコンテンツ選択肢が広がることとなり、VR市場のさらなる成長を加速するものと考えられます。

新しい標準仕様の定義範囲並びに、優先目標を定める最初の会議が行なわれたのち、詳細な提案や設計作業が急速で進むと考えています。関心をお持ちの企業はぜひクロノスの会員として、この開発プロセスに意見や投票という形でご参加くださるようご案内します。どの会員企業も、仕様策定作業に寄与することができます。今回の取り組みやクロノス入会に関する詳細は、www.khronos.org/vrでご紹介しています。

業界のコメント

AMD社ワールドワイドVR統括本部長、ダリル・サーテイン(Daryl Sartain)氏: 「バーチャル・リアリティ業界は、これまでに多くの注目と投資を集めており、仮想現実技術[の有用性]が認められたことを示しています。VRの継続的発展には標準規格が必要であり、AMDはクロノスの今回のオープン規格に対する取り組みを支持します。」

ARM社メディア・プロセシング・グループ、プロダクト・マーケティング担当副社長ジャクブ・ラミーク(Jakub Lamik)氏: 「バーチャル・リアリティは家庭や職場、さらにはエンターテイメントにおけるビジュアル・コンピューティングを変容させるほど、ユーザー体験における説得力を大幅に高めるものであり、グラフィックス業界の進化を押し進めるものです。この市場の成功と拡大は、業界標準によって加速され、クロノスはその分野のパイオニアとなるリーダー的団体です。当社はクロノスを全面的に支援します。」

Epic Games社の創設者、CEOのティム・スウィーニー(Tim Sweeney)氏: 「主流となっているプラットフォーム全般において、VRが今まさに急成長を遂げようとしている中、クロノスのこの新オープン仕様への取り組みは実に時機を得ていると言えます。Epic Gamesはこの取り組みに全面的に貢献し、その成果となるAPIを当社のUnreal Engineに取り込み、サポートする予定です。」

Google VRプロダクト・マネジメント・ディレクター、マイク・ジャザエリ(Mike Jazayeri)氏: 「デベロッパーが、より簡単に説得力あるクロスプラットフォーム体験を構築できるオープン仕様があれば、VRの魅力を誰もが享受できるようになります。当社も、同業他社と連携してこの取り組みに参加することを楽しみにしています。」

Immersive Technology Alliance理事、ニール・シュナイダー(Neil Schneider)氏: 「Immersive Technology Allianceのミッションは、バーチャル・リアリティや拡張現実(AR)、そして複合現実等のテクノロジーを長期的に育成することです。私たちは多面的アプローチによってこれを実現しようと取り組んでいますが、真にオープンな標準規格こそ、この市場の重要な要素です。当アライアンスは長年にわたってクロノスと連携してきており、今回の取り組みについても参加を待ち望んでいます。この活動を通じ、ITAやITA VR理事会内の市場構築への取り組み等とも連携し、業界全体の成功を推進したいと考えています。」

Intel社VR Center of Excellenceディレクター、キム・ポーリスター(Kim Pallister)氏: 「バーチャル・リアリティは、コンピューティングインターフェース革命の代表格です。クロノスのコントリビュータ会員との連携により、VR向けオープン規格の実現ならびにイノベーションを加速できることを楽しみにしています。」

LunarG社CEO、カレン・ガヴァム(Karen Ghavam)氏: 「バーチャル・リアリティ市場の急成長というこの時期にあって、VRの思想主導者たちはソリューションの構築と市場投入を模索する中、互いに競合するAPIの開発を行っています。VR向けのオープンな標準仕様を整備することで、VRのエコシステムを構成する各企業は、互換性を持ち、コミュニティがそのまま採用できるAPIの拡張機能や各種のツール、ドライバー、アプリケーションを効率的に開発できます。今回の取り組みについて、当社はクロノスを支持します。」

NVIDIA社バーチャル・リアリティ担当ゼネラルマネージャ、ジェイソン・ポール(Jason Paul)氏: 「業界の力がVR向けオープン規格に集結するのを目の当たりにし、胸の高鳴りを覚えます。NVIDIAは、VRの採用の広がりとクロスプラットフォーム型コンテンツを推進する新標準規格の構築に関し、クロノスに全面的に協力しています。」

Oculus VR社CTO、ジョン・カーマック(John Carmack)氏: 「クロノスが策定したオープンAPI各種は、これまでにも業界に多大な価値をもたらしており、無意味なベンダー間の互換性の欠落に対し、差異化とイノベーションの絶妙なバランスを保ってきました。バーチャル・リアリティの成熟が進み、必要な機能が実用面で明らかになるにつれ、各社の協力で開発されるオープン規格のAPIは、当然ながら重要なマイルストーンとなります。当社は率先してこの取り組みに貢献します。」

Open Gaming Alliance理事、ワンダ・メローニ(Wanda Meloni)氏: 「Open Gaming Alliance(OGA)の主眼はゲーム業界の支援です。今やゲームが仮想・拡張現実の最大市場となっている状況にあって、ゲームのデベロッパーや販売会社は、ゲーム開発に関する無数の基準を抱えています。標準規格のAPIがあれば、ゲームだけでなく、他の没入型エンターテイメントや体験のイノベーションも大幅に加速されることになります。OGAは今回の重要な取り組みに関し、クロノスと緊密に連携することを期待しています。」

Razer社OSVR事業統括、クリストファー・ミッチェル(Christopher Mitchell)氏: 「バーチャル・リアリティの成功は、大規模なハードウェア市場が、遊び重視やプロに近い消費者たちが分断化や互換性の欠落を心配せずに、自由にハードウェアを選択できる市場となるかに係っています。これがOSVRの設立当初からのビジョンであり、当社はクロノスの一員として、業界全体をからめたインターフェース標準化を推進することに、大きな喜びを感じています。」

Sensics社CEO、ユヴァル・ボーゲル(Yuval Boger)氏: 「たとえば、プリンターを買う際に、ワードプロセッサまでアップグレードする必要はありません。このように、VRやAR向けオープン規格があれば、ベンダーがどこであろうとも、ユーザーは自分に一番合う装置や周辺装置を選択する自由を得ることができますし、それらの装置がうまく連係することにもなります。私たちは、OSVRの設立やHMD構築の10年の歴史の中で、多くのことを学びました。この専門知識をクロノスのオープンAPIに対する取り組みに応用できることに、興奮しています。」

Tobii社プロダクツ&インテグレ―ション担当副社長、ヨハン・ヘルクイスト(Johan Hellqvist)氏: 「アイ・トラッキング市場のトップ企業として、当社はこれまでにVRを使った視標追跡技術の開発に膨大な投資を行なっており、クロノスにおける今回のVR標準化への取り組みを歓迎します。中心窩レンダリングと凝視のインタラクティブ性がVR体験の鍵であり、VRに注力するデベロッパー向けにAPIを標準化するクロノスの取り組みによって、コンテンツの増大とVRエコシステムの拡大が確かなものとなります。」

Valve社、ゲーブ・ニューウェル(Gabe Newell)氏: 「市場のVRシステムの台数は急増しています。これらのほとんどは、デベロッパーが別々のAPIで対応する必要があり、消費者から見ればとてつもない分断化が生じています。アプリケーションがさまざまなVRシステムをターゲットとできるよう、標準規格APIを構築するという今回のクロノスの取り組みは、この傾向を覆す重要な一歩となります。」

VeriSilicon社IP部門担当上席副社長兼統括本部長、ウェイジン・ダイ氏: 「VRは、高性能なGPUからマシン・ビジョン・プロセシング、あるいは先端的なディスプレイ・コントローラ技術に至るまで、現代のありとあらゆるピクセル生成パイプラインが複雑に絡み合うものです。これらのテクノロジーを提供する有力企業として、当社はクロノスが包括的なVR標準規格の構築を担うと決定したことを大変喜ばしく感じており、この取り組みを全面的に支持するつもりです。」

Khronos Groupについて

The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan™、OpenGL®、OpenGL® ES、OpenGL® SC、WebGL™、SPIR-V™、OpenCL™、SYCL™、OpenVX™、NNEF™、COLLADA™、glTF™などがあります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Khronos, Vulkan, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES, NNEF and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

クロノス・グループ、Embedded Technology 2016に出展

2016年11月8日

プレスリリース

クロノス・グループ、Embedded Technology 2016に出展
次世代グラフィックスAPI「Vulkan™」はじめ主要API最新情報紹介と、日本の会員企業による製品デモ紹介

業界を代表するハードウェア/ソフトウェア企業から構成されるオープン・コンソーシアムのクロノス・グループ(以下: クロノス)は、組み込み技術に特化した国内最大規模の総合技術展「Embedded Technology 2016」(以下: ET2016)に出展します(小間番号: B-31)。クロノス・ブースでは、各API仕様の最新情報をご紹介するほか、日本の会員企業による、クロノスAPIを実装した各社製品・技術の展示デモを行なう予定です。また会期中、展示会場で開催されるオープンステージプレゼンテーション並びにワークショッププログラムには、クロノス代表のニール・トレベットが登壇する予定です。

クロノス出展・参加内容
機器展示: B-31

  1. クロノスの活動全般ご紹介、団体概要紹介ブローシャ、メンバーシップ紹介ブローシャ、主要APIリファレンス・カードの配布
  2. 会員企業によるクロノスAPI実装製品・技術の展示デモ
  3. 参加会員企業: 株式会社アクセル(11月16日、17日)、株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(11月18日)

プレゼンテーション

  1. オープンステージプレゼンテーション
  2. 日時: 11月16日(水)、12:30~12:50、17日(木)、12:00~12:20
  3. 会場: 展示会場内オープンステージ
  4. タイトル「組込み製品を支えるクロノス「オープン・スタンダードAPI」ご紹介」
  5. 発表者: ニール・トレベット(クロノス代表)
  6. ワークショッププログラム
  7. 日時: 11月18日(金)、16:00~16:45
  8. 会場: 展示会場内ワークショップ会場
  9. タイトル「組込み製品を支えるクロノス「オープン・スタンダードAPI」ご紹介」
  10. 発表者: ニール・トレベット(クロノス代表)、ファーウェイ・ジャパン(クロノスAPI紹介)、ベリシリコン株式会社(クロノスAPI実装製品・技術紹介)

Khronos Groupについて
The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan™, OpenGL®, OpenGL® ES, WebGL™, OpenCL™, SPIR™, SPIR-V™, SYCL™, WebCL™, OpenVX™, EGL™, COLLADA™, glTF™があります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org、日本語https://jp.khronos.org/)。

クロノス・グループ、「glTF」の有能な進展を発表

オープンソースgITFバリデータとglTF 1.0.1公開、 IANAのglTF MIMEタイプ承認、複数のインポータとトランスレータを公開

業界を代表するハードウェア/ソフトウェア企業から構成されるオープン・コンソーシアムのクロノス・グループは、3Dコンテンツの送信及びローディング向けにロイヤリティで提供するglTF (GL Transmission Format)に関する重要な進展があったことを発表しました。クロノスは、2015年9月のglTF 1.0発表に続いてオープンソースglTFバリデータを公開し、業界からのインターオペラビリティ(相互運用性)強化に関するフィードバックを盛り込んだglTF 1.0.1仕様のコミュニティレビューを開始しました。また、IANAによるglTFのMIMEタイプとしての正式登録を受け、glTF規格をサポートする各種インポータやトランスレータ、ツール群の拡張を推進しています。glTFの仕様や関連活動の詳細は、クロノスのウェブサイトでご覧いただけます。

Oculus社のCTO、ジョン・カーマック氏は次のようにコメントしています。「世界は、画像、音声、動画、テキストの共通フォーマットに比肩する効率的で使いやすい3Dシーンの標準規格を長い間待ち望んでいました。オーサリング用のフォーマットではなく、必ずしも高度に最適化されたプラットフォーム依存アプリケーション用のフォーマットでもなく、インターネットとの親和性があり、さまざまなアプリケーションで直接生成及びインポートできるツールを必要としていした」

glTFはベンダーやランタイム環境に依存せず、3Dシーンおよび3Dモデルのサイズを最小化するアセット配布用フォーマットであり、WebGL™等のAPIを使ったインタラクティブ3Dアプリケーションによるランタイム処理を最適化します。glTFからは、画像におけるJPEGと同様、3Dコンテンツのツールやサービス用の共通出力フォーマットが生成されます。 フォーマットはパースが容易なJSONシーンとマテリアル記述を組み合わせたもので、バイナリジオメトリ、テクスチャ、マテリアル、アニメーションをリファレンス先としています。glTFは多様なユースケースが扱えるように拡張性を持たせてあり、すでにリリース済みの拡張セットとしては、地理空間アプリケーション向けのバイナリシーン記述や高精度レンダリング等があります。

glTF 1.0.1は、アセットのバリデーションに役立ち、堅牢かつ相互運用が可能なエコシステムが促進されるよう、仕様の特異性を絞り込んでいます。変更点としては、アクセサ、バッファー、テクニック、その他のglTFプロパティのコーナーケースに関するマイナーアップデートが含まれます。リリースされたドラフト版はコミュニティレビュー用であり、実装と業界フィードバックを済ませたのちに本番となります。glTF 1.0.1の詳細とディスカッション内容については、GitHub内のglTF 1.0.1ディスカッションプロジェクトページをご覧ください。

NVIDIA社のバイスプレジデント兼クロノス・グループのプレジデントを務め、Khronos 3D Formatsワーキンググループチェアを兼務するニール・トレべットは、次のようにコメントしています。「glTFは、3Dアセットを高速かつ効率的に多様なプラットフォームやデバイスに取り込みたいという、かつ増え続けているニーズを満たすものとして、これまでも業界から受け入れられてきました。拡張現実(AR)や仮想現実(VR)といった急成長を遂げている領域では、広く受け入れらている3Dフォーマットを基盤として活用することで、シームレスなコンテンツ配信やエンドユーザー体験が実現されることになるでしょ。」

新glTFバリデータは、glTF 1.0.1のアセットを仕様とスケマに沿って有効かどうかを解析し、有効でなければ何が原因かを教えてくれる、オープンソースのクロスプラットフォーム型ツールです。すべてのgITFアセットの構築が正しくできているかの検証に使えるため、ツールとアプリケーション間のインターオペラビリティには決定的に重要となります。glTFバリデータは、現時点ではコマンドラインおよびドラッグアンドドロップ型バリデータのウェブフロントエンド用ツールとしてリリースされており、クライアントサイドのJavaScriptライブラリも近々にリリースする予定です。ソースコードと詳細情報については、GitHub内のglTF バリデータページで公開されています。

「MIMEタイプ」はファイルに含まれる情報種別の特定に使われます。クロノスがglTFをMIMEタイプとしてInternet Assigned Numbers Authority(IANA、アイアナ)による正式登録を受けたことは、glTFファイルが多様な市場やエコシステム全体を通じて信頼性の高い正式なファイルとして判定・認識されることを担保する、意義深い前進です。これまでに正式登録されているMIMEタイプには、画像のjpeg、音声のmpeg、動画のmp4があります。最新モデルのMIMEタイプであるgltf+jsonにより、3Dはようやく幅広く活用可能なコンテンツクラスとして認識されます。

glTFの仕様は、GitHubよりすでに無償で入手できる複数のコンバータおよびローダの仕様・ソースを使い、オープン形式での開発が続いています。glTFのリリース以降、以下の通り業界のサポート環境も広がりを見せています。

  • ブレンダ等のツールによるダイレクトエクスポート
  • FBX、COLLADA、OBJ、OpenStreetMap等、多様なフォーマットに対応したトランスレータ各種
  • Open Asset Import Library(Assimp)でのサポート
  • three.js、MicrosoftのBabylon.js、Cesium、X3DOM、xeoEngine、PEX、WebVR向けA-Frameフレームワーク等のエンジンへのダイレクトインポート
  • コミュニティ主導でマルコ・ハッターが開発したglTF Reference Card
  • GitHubのglTFツール関連プロジェクトページにはさらに詳しい情報があります。

glTFは、その機能強化や機能拡張の取り組みがすでに始まっています。開発中の拡張機能にはFraunhofer IGDの超大規模3D CADモデルの高機能ストリーミングや、MPEGコンソーシアムの3DGCテクノロジを用いた3Dメッシュ圧縮などが含まれています。また、今後可能性のあるコアスペック機能としては、PBR物理ベースレンダリングを施したマテリアルやモーフィングターゲットの定義、リリースを控えているWebGL 2.0規格のサポートなどがあります。GitHubのglTFプロジェクトページでは、どなたでもこれに関するディスカッションに参加できます。

仮想現実(VR)のパイオニアであり、gITF仕様の共同編集者であるトニー・パリシ氏は次のようにコメントしています。「glTFは、3Dグラフィックスの共有のためのオープンでインターオペラビリティを持たせた設計に、長年に亘って取り組んできた努力の賜物です。最初の承認からの数か月間ですでに見られたコミュニティの取り組みや業界における採用決定の数々は、場所を問わずに3Dを共有できるオープンフォーマットの将来が極めて有望であることを示していました」

Web3DSIGGRAPHカンファレンス(カリフォルニア州アナハイム、722日から28日)におけるgITF
カリフォルニア州アナハイムにて7月22日から28日にWeb3DおよびSIGGRAPHが併催されるカンファレンスでは、WebGL、gITFをはじめとしたクロノスのAPI各種に関する講演やデモが実施されます。

gITFに対する業界サポート
Adobe社シニア・プリンシパル・サイエンティスト、ステファノ・コラッツァ氏
「gITFのおかげでOpenGLを使った閲覧および加工用ツールに標準規格とウェブポータビリティが追加され、より深いデジタル体験がこれまでよりはるかに簡単に共有できるものとなります」

Augmented Reality for Enterprise Alliance(AREA)エグゼクティブディレクター、マーク・セージ氏
 「AREAからは、gITFの立ち上げに対し、クロノスに祝辞を述べたいと思います。gITFのさまざまな進展と業界の受け入れ拡大は、エンタープライズ向けエコシステムにおけるARの発展と3D業界の裾野の広がりに、さらなる意義深い前進をもたらすものです」

Box社プラットフォーム担当、ロス・マケグニー氏
「3Dコンテンツが、ライセンスを要するデスクトップ用アプリケーションから、クラウド環境に向けて開放されることで、コラボレーションのビッグチャンスが生まれます。デザイナたちは開発プロセスの早い段階で作品を共有でき、メーカ各社は開発したオブジェクトの姿をプリントする前に公開できます。また、教育関係者たちは開発した教育研修プログラムにインタラクティブな要素を組み込むことができます。これらは、gITFによる恩恵のほんの一例にすぎません。未来はすぐそこに迫っていると、肌で感じます。ハードウェアはすでに整っており、ブラウザも対応できています。あとはコンテンツのパイプライン課題を解決できさえすればよいのです。メーカやエンジン開発者たちが扱うツールに向けてインターオペラビリティを実現した標準規格が生まれたことは、極めて大きな前進です」

Cesium社プリンシパル・グラフィックス・アーキテクト、パトリック・コッツィ氏
「glTFは、各種のスマートシティ向けアプリケーションからフライトシミュレータに至るまで、ウェブ上での3D地理空間表示の基盤技術に成長しました。また、 巨大容量モデルのストリーミングに関しては、3Dタイルマップのコアコンポーネントとなっています」

Fraunhofer IGD Visual Computing System Technologiesのコンピテンスセンター長、ヨハネス・ベア氏
「最新のグラフィックスカードの演算性能と近似精度の向上により、PBR物理ベースレンダリングがリアルタイム・グラフィックスの熱狂的トレンドとなっています。これを受け、Fraunhofer IGDの研究者はglTFを用いて、この新たなトレンドをウェブに持ち込もうとしています。PBRの主たる目的は、現実の物理法則に従うことで、マテリアル各種があらゆる光源条件においても膨大なパラメータリストや設定条件を変更することなく、高精度かつ一貫性を維持して表示できるようにすることです。glTFはこの新種のウェブ技術を搭載するためのコンテナの役割を果たします。」

Microsoft社プリンシパル・プログラム・マネージャーでbabylon.jsの著者、デビッド・カチューヒ氏
「babylon.jsのコミュニティにも、gITFの大潮流が来ています。ユーザーニーズに確実に応えるため、われわれのgITFローダの継続的改善の手を止めていないのはこれがあるからです」

OTOY社創設者兼CEO、ジュール・ウルバッハ氏
「われわれOTOYは、JPEGが画像の世界でそうであったように、gITFがコンパクトで効率的な3Dメッシュ送受信の業界標準になると確信しています。それに向け、gITFはオープンシェーダー言語とともにORBXシーン交換フォーマットのコアコンポーネントとなり、当社のOctaneRenderを用いた24種以上のコンテンツ作成ツールやゲームエンジンで完全対応することになるでしょう」

Khronos Groupについて
The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan™, OpenGL®, OpenGL® ES, WebGL™, OpenCL™, SPIR™, SPIR-V™, SYCL™, WebCL™, OpenVX™, EGL™, COLLADA™, glTF™があります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Khronos, Vulkan, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc.  ASTC is a trademark of ARM Holdings PLC, OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos.  All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.

クロノス・グループ、「OpenVX 1.1」を発表

(クロノス・グループ発表プレスリリースの抄訳)

プレスリリース

処理機能の拡張、データのアクセス・処理の柔軟性強化、コンフォーマンス・テスト完全版の完成、セーフティ・クリティカル仕様等を盛り込んだ開発

業界を代表するハードウェア/ソフトウェア企業から構成されるオープン・コンソーシアムのクロノス・グループ(以下: クロノス)は、コンピュータ・ビジョンのアプリケーションおよびライブラリのクロスプラットフォーム・アクセラレーション向けAPI「OpenVX 1.1」を発表しました。OpenVXは、顔・体・ジェスチャのトラッキングや高度な映像監視、自動運転支援システム、拡張現実、目視検査、ロボティクスなど、あらゆる用途に向けたコンピュータ・ビジョン・アルゴリズムの性能と消費電力の最適化を可能にします。OpenVX 1.0準拠の実装およびツールは、すでにAMD、Imagination、Intel、NVIDIA、Synopsis、VeriSiliconの各社から提供されています。OpenVX 1.1はこの流れを踏襲し、 「Computational Photography(コンピュータ・ビジョン、CG、写真技術を一体化した新時代のデジタル写真)」などの用途向けに新たな処理機能が追加され、データのアクセスと処理に対するアプリケーション側による制御が強化されています。オープンソース形式のOpenVX 1.1サンプル実装とコンフォーマンス・テスト完全版は、2016年上半期に公開する予定です。OpenVX仕様の詳細およびアダプター会員用プログラムは、www.khronos.org/openvxから入手いただけます。

Embedded Vision Alliance創設者のジェフ・ビール氏は、次のようにコメントしています。「コンピュータ・ビジョン搭載製品がますます増える中、OpenVXはデベロッパがより簡単に高性能・低消費電力のビジョン処理を活用できるように対応しました。これにより、デベロッパ今までのようにプロセッサのプロである必要がなくなるほか、デバイスやアプリケーションへの高度な視覚技術搭載の普及を支援します。」

/p>OpenVXとコンフォーマンス・テストは、ベンダー間の一貫性と信頼性が欠かせない本番システムへの搭載に最適です。また、OpenVXは拡張も容易であり、仕様中枢部への統合の前段階で、顧客ニーズ対応のためのノード設定が可能です。 OpenVX 1.1は、ビジョン処理機能およびOpenVX上のグラフィックス・フレームワークの範囲と柔軟性を、下記のように大幅に拡張したものとなっています。

Computational Photography用途に対応するラプラシアンピラミッドの定義と処理

(1)任意パターンも可能なMedian、Erode、Dilateの各イメージフィルタ (2)簡素かつエラーを減らすOpenVXオブジェクトへのデータリード・ライト方法 (3)Target機能により、ヘテロジニアス実装デバイスのどのノードでアクセラレータを実行するかを制御 (4)ユーザ側のカーネルを用いたOpenVX拡張用に、今までより使い勝手が良く柔軟性の高いAPIを用意 (5)これら以外にもインフラ機能とビジョンノードを数々改善・明確化

Itseez社のプレジデントで、OpenVXワーキング・グループのチェアを務めるビクトール・エルキモフ氏は、次のようにコメントしています。「今回発表した新仕様は、コンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを実行する組込みプラットフォームに、OpenVXを普及させるための重要な発表です。新たに加わったビジョン機能により、今までにない用途が実現し、インフラとつなぐAPIが洗練されたことで、デベロッパが高度なコンピュータ・ビジョン・アプリケーションを作成する際の柔軟性が広がります。」

OpenVX 1.1について
OpenVXは、OpenCL等の一般的な演算処理方式に比べ、ビジョン処理の実行とメモリモデルをより高位なレベルで抽象化したものです。アプリケーション開発のための一貫性のあるビジョン・アクセラレーションAPIと、性能のポータビリティを損なうことなく、幅広いアーキテクチャへの実装の飛躍的な先進性と効率性を実現しました。OpenVXを使うデベロッパは、ビジョン各ノードのグラフィックスの接続について、CPU/GPU/DSPあるいは専用ハードウェアでの高速化、コンパイラの最適化、ノードのコアレス化、タイル実行による処理済み画像のローカルメモリ内部でのセクション維持等、実装者が幅広いテクニックを使って実行・最適化できます。こうしたアーキテクチャ上のアジリティにより、多様なシステムで実行される、ビジョン対応かつバッテリーに極度に左右されるウェアラブル端末ディスプレイといった、OpenVX対応アプリケーションの消費電力と性能の最適な調整が可能となります。

セーフティ・クリティカル規格の今後
先進運転支援システム(ADAS)や自動運転車、医療やプロセス制御用アプリケーションなど、新たに創出される多くのセーフティ・クリティカルの市場機会において、ビジョン処理はより必須な要素と考えられます。クロノスのOpenVXワーキング・グループは、高信頼性が求められるこれらの市場の独特で厳しい要件に対応するため、OpenVXのセーフティ・クリティカル版も開発しています。また、Safety Criticalワーキング・グループは、先進的グラフィックスのプログラマブル・シェーダ・エンジンを、高い信頼性で使うためのOpenGL SC 2.0搭載実績をさらに高めるのみならず、セーフティ・クリティカル・システムに向けたオープン技術開発を支援するため、クロスAPIガイドラインの策定にも取り組んでいます。関心をお持ちの企業はぜひクロノスに参画いただき、一連の開発プロセスに意見や投票という形で参加してください。

OpenVX 1.1に対する業界サポート
AMD社Radeon Technologies Groupで上席副社長兼チーフアーキテクトを務めるラジャ・コーデュリ氏
「AMDはOpenVXをオープン・リソースとしてリリースし、全面的に対応しています。当社は、コンピュータ・ビジョンのデベロッパが組込みAPUからハイエンドのワークステーションGPUに至るまで、すべてのPCプラットフォーム上でOpenVXを活用できるようにしていますし、完全なオープンソースとすることで、AMD GCNアーキテクチャを使った他のプラットフォームにもOpenVXをデベロッパが簡単にポーティングできるようにしています。」

Imagination Technologies社で事業開発ディレクタを務めるクリス・ロングスタッフ氏:
「OpenVXは、ビジョン・アプリケーションの作成と採用を加速する重要な起点となり、自動車やFA(ファクトリー・オートメーション)等のセーフティ・クリティカル領域でのビジョン・アプリケーションへのアクセスが、今までよりも簡単になります。当社はPowerVR GPUおよびビジョン用IPのラインアップ全般でOpenVXに対応しており、OpenVX SCの仕様開発や『計算知能型ニューラルネットワーク』等の重要な新機能の搭載にも対応しています。これらのプロセッサはすでにモバイル、車載、組込み系各デバイスの多くで心臓部として使われており、ビジョン・アプリケーションの開発に最適なプラットフォームを提供しています。」

Mobica社でCTOを務めるジム・キャロル氏
「ビジョン処理は、さまざまな実用アプリケーションにおいてその重要性が増しています。これは先進運転支援システムやジェスチャ認識にとって、ユーザとのインタラクションを司る基盤技術です。当社は、こうしたアプリケーションの開発とOpenVX 1.1の高速化技術の実現に積極的に取り組んでいます。それが、次世代演算デバイスの多くの側面で基盤技術になると考えているからです。」

NVIDIA社でTegra担当副社長兼ゼネラル・マネージャを務めるディープー・タッラ氏

「OpenVXは、Jetson組込みプラットフォーム上のVisionWorks SDKの重要コンポーネントのひとつです。VisionWorksを使うことで、デベロッパは開発するアプリケーションに効率の高いGPUベースのビジョン・アクセラレーションを短期間で設定することができます。」

VeriSilicon社でVision Image Products担当副社長を務めるシャンハン・リン氏 「OpenVX規格を早くから取り入れてきた企業の一社として、クロノスが今回大きなマイルストーンを達成されたことを歓迎します。お客様は、当社のVIP(Vision Image Processor)ラインアップのOpenVX準拠ソリューションを積極的に採用しており、車載、映像監視、IoTの各用途に向けた半導体製品に組み込んでいます。OpenVXによって、ナチュラルUIやオールウェイズ・オン型カメラ、運転支援システムといったコンピュータ・ビジョン・アプリケーションのマスマーケットでの採用が加速しています。OpenVX 1.1は、ビジョン処理とComputational Photographyにさらに柔軟に対応するための大きな一歩です。当社のVIP製品がOpenVX規格に対応することで、モバイル、ホーム、車載、組込みの各種プラットフォームでの画期的なビジョン処理用途に向け、電力・性能・面積が最適化されたアーキテクチャとなったことを誇りに感じています。」

Khronos Groupについて
The Khronos Groupは、さまざまなプラットフォームやデバイス上で並列コンピューティング、グラフィックス、ビジョン、センサー・プロセッシング、ダイナミック・メディアのオーサリング及び高速化を可能とする、オープンな業界標準の仕様策定を行うコンソーシアムです。クロノスが仕様策定する業界標準にはVulkan, OpenGL, OpenGL ES, WebGL, OpenCL, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebCL, OpenVX, EGL, COLLADA, glTFがあります。クロノスの会員は各仕様の策定作業に参画し、一般公開前のさまざまな過程で仕様策定に関する投票を行うことができるほか、仕様のドラフトへのアーリーアクセスならびにコンフォーマンス・テストを通して、自身のプラットフォームやアプリケーション開発の期間短縮や機能強化に役立てることができます。詳細情報はWebサイトで公開されています(www.khronos.org)。

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Khronos, Vulkan, DevU, SPIR, SPIR-V, SYCL, WebGL, WebCL, COLLADA, OpenKODE, OpenVG, OpenVX, EGL, glTF, OpenKCAM, StreamInput, OpenWF, OpenSL ES and OpenMAX are trademarks of the Khronos Group Inc. ASTC is a trademark of ARM Holdings PLC, OpenCL is a trademark of Apple Inc. and OpenGL is a registered trademark and the OpenGL ES and OpenGL SC logos are trademarks of Silicon Graphics International used under license by Khronos. All other product names, trademarks, and/or company names are used solely for identification and belong to their respective owners.